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長瀬渉 ~nagase wataru~

wataruno.exblog.jp
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2012年 01月 09日

電気窯の薪投入口をつくる。

さてこの度購入した電気窯、このままでも酸化焼成やガスで還元焼成もできますが、薪還元も出来る構造の窯なので薪の投入口を作らなければなりません。
土台の基礎を作ります。
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ステンレスのアングルでロストルを作ります。
電気窯の薪投入口をつくる。_b0135432_10483875.jpg

レンガを積んでいきます。このレンガはクズ土を利用した手作りレンガ、いびつさと色が可愛いい。
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投入口はレンガをカットしてアーチ状にし強度があげます。
電気窯の薪投入口をつくる。_b0135432_10554873.jpg

かんせい!
電気窯の薪投入口をつくる。_b0135432_11144824.jpg




さてさて、専門的なはなし。
ところで還元焼成とはどういうものなのか?とよく聞かれます。簡単に説明しますね。

ガスバーナー炎や薪を投入することにより、酸素が不足するので、不完全燃焼を起こし、炭素は、酸素が欲しくてたまりません。そこで作品の釉薬や粘土の酸素を、手当たり次第に奪って、二酸化炭素になって外に逃げていくというのが還元焼成。

普通にスイッチを入れて焚けば大気中の酸素で完全燃焼して熱だけを窯の中に残して二酸化炭素が放出されるというのが酸化焼成。

中性焼成というのもありますがこちらは定義がありません。作家のサジ加減です。

そのほか強還元や還元落とし、冷却還元、炭化焼成などがありこれらの焼成を可能にするのが薪の力です。

焼成雰囲気が酸化焼成か還元焼成かで焼き物の色が激変します。たとえば、銅を含んだ釉薬は、酸化では緑になるけど、強めの還元焼成をした場合は正反対色の赤になる。
そのテクニックが陶芸のおもしろさであり醍醐味なんでしょうね。陶磁器を「焼き物」というのはまさに焼成を表したものなんだと思います。








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by nagasewataru | 2012-01-09 11:15 | つれづれ


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